生成AI活用の現状
- 更新日
- 2026.07.07
- 読了時間の目安
- 約 10 分
グッドパッチでは「AI Driven Design Company」というコンセプトを掲げて、積極的なAI活用を推し進めています。
Claude、Codex、Geminiなどを全社員に導入し、「AIは創造力を拡張する仲間である」という考えのもと、AIを前提とした業務フロー作りや、デザインプロセスの見直しに取り組んでいます。
AIネイティブな組織経営の実践
グッドパッチでは、AI活用を前提とした組織づくりと経営を行っています。
2026年2月よりClaude Codeを全社に導入。
- 全社員がアプリケーション構築、実装、運用を一貫して行うことができる
- 業務効率を高め、人間が持つ創造性を向上させる
などを目的に、事業部だけではなくバックオフィスも含めて、業務フローを再設計しています。
組織・業務変革の実践知を社内で共有しながら、クライアントの変革をリードすることを目指しています。
関連記事もぜひご覧ください。
全社横断推進組織「Goodpatch AI Experience Studio」
全社的なAI活用を加速させるために「Goodpatch AI Experience Studio(Gp-AX Studio)」という組織を立ち上げました。

Gp-AX Studioは、社内のAI活用を推進する横断チームとして、必要な教育・環境整備・活用支援を行っています。
以下4つを基本方針として活動しています。
People
AIによって、あらゆる技術がコモディティ化する。だからこそ、想いを持った「人」が価値になる。AIは人の価値を拡張するためのツールである。
Value
AIを活用する時に重要なのは「グッドパッチらしさ」という軸です。
これまでずっと私たちが大切にしてきた「人の心に響くものを選び取る審美眼」や「共感を生むストーリー構築力」は、AI時代により求められる力だと考えています。Data
活用しきれていない膨大なナレッジをAIが学習。知の資産として再構築することで、個々人が持っている知を、組織の知として循環させる。
Process
AIを使えば、専門性を横断するアプローチが可能になる。越境を前提とした新しいプロセスを、AIによって創り出す。
グッドパッチでは、業務活用と人材成熟の段階を「AI活用レベル」として定義しています。この基準に基づき、組織におけるAIスキルを段階的に、戦略的に、伸ばしていこうと考えています。

Gp-AX Studioが描いているのは、AIをチームの一員にすること。そのために、アプローチする領域を4つにセグメントした上で、業務の効率化だけでなく、付加価値を与える創造的な領域において学習・検証・改善していける組織を目指しています。

活用範囲と効果
AIの活用は、デザイナーやエンジニアといった専門職から、セールスやバックオフィスなどのビジネス職まで、全社的に幅広く広がっています。
- デザイン領域:リサーチ、分析、プロトタイプ作成、コピー作成、デザイン案の生成
- 開発領域:仕様書生成、設計、ソースコードの生成、デバッグ
- セールス領域:提案書作成、顧客情報の整理、提案方針の壁打ち
- 人事領域:求人票の作成、選考プロセスの改善、データ分析、FAQの自動応答
その結果、以下のような成功事例も出始めています。
- 生産性の改善率が20〜30%に到達(Gp-AX StudioにおけるLv.3相当)
- 社員が自主的に開発したAIプロダクトを業務で活用
もちろん、新しい取り組みであるため、課題はたくさんあります。特に、現状はAIのノウハウが各職能組織や個人の中に閉じがちで、これをいかに組織全体で活用できるようにするかが、大きな課題です。
また、AIに関する取り組みは日々アップデートしており、Goodpatch Blogでも取り上げています。こちらも併せてご覧ください。
ナレッジ浸透の現在地
グッドパッチはAI活用を経営の最重要課題と位置付け、ナレッジ浸透のための活動を急速に拡大させています。
例えば、社内ナレッジプラットフォーム『esa』上には、プロジェクトでの活用事例やAIを活用したデザインプロセスの考察、AIの助けを借りて開発したスマートフォンアプリの紹介など、既に210件ものAI関連記事が蓄積されています。デザイナーだけでなく、PdMやバックオフィスといった職種のメンバーも積極的に情報を共有しているのが特徴です。


また、「便利なプロンプトを知りませんか?」という声を社内で聞くようになり、再利用可能なデータベースとしてNotion上に『プロンプトギャラリー』を開設しました。LLMで用いているプロンプト以外に、各種AIツールやAIエージェントで使えるコマンド状のものまで、幅広く扱うものになっています。

さらには、組織の創造性や生産性を高める「AIの勝ちパターン」を称える表彰制度もスタートしました。年間100万円の予算を投じ、四半期ごとの最優秀者には10万円、年間優秀者には30万円を贈呈。審査員には経営陣に加え、外部アドバイザーも招くなど、本気度の高い運用がなされています。
こうした社内の熱量は対外的な発信にも波及しており、「AI時代のデザイナーのキャリア」をテーマにしたイベント『AIpatch』も始動しています。第1回には200名を超える応募が集まり、その後も定期開催され続けています。このように、ナレッジを社内だけに留めず、社外の人たちとも共有し合えるようなコミュニティ作りも積極的に行っています。

AIを使って、仕事とキャリアを新たにデザインしよう
AIについては過渡期のテクノロジーで、セキュリティや法的な観点から、活用に制約がある企業もまだまだ多いのが実情です。また、デザイン領域に関しては、画像や動画、UIの生成にはまだまだ課題が多く、現場での活用が進んでいない企業も少なくありません。
しかし、そうした課題や制約の解決は時間の問題です。グッドパッチでは、AIがより一層ビジネスに浸透する世界を見越して、社員のAI活用を推奨しています。AIを肯定的に捉え、試し、学び、共有し続けるカルチャーの中で、あなたに秘められた力や創造性を、さらに拡張してみませんか。
AI活用に対する社員の声
2025年入社 フルスタックエンジニア
内田 広紀
私はウェブ系のフルスタックエンジニアとして設計から実装/レビュー/テストまで行う立場ですが、2023年にCursorがリリースされてからは、コーディングはすべて生成AIに任せています。資料作成やテスト設計などコーディング以外の開発業務もCursorを中心に行っており、補助としてChatGPT/Gemini/Claude Code/Notion AIを活用しています。
以前は生成AIが成果物を出しやすいように設計を考えて具体的な指示を行っていましたが、生成AIツールの性能が向上したことで、現在は要件定義書や仕様書など、生成AIにとってのガイドラインとなるものを育てる作業にシフトしています。
グッドパッチでは本質的な価値に集中できる環境なので、エンジニアと名乗らなくなる日も近いかもしれないと感じています。
2023年入社 UI/UXデザイナー
溝口 真帆
グッドパッチはAIを”代替”ではなく、”デザインの創造性と品質を拡張するパートナー”として捉えています。私は要件整理の段階でAIを活用し、Cursorと社内ナレッジを接続して過去の事例やベストプラクティスを参照しています。
また、ビジュアルやUIのたたき台を生成し、思考の幅を広げながら最適解を導く補助としても活用しています。試行錯誤を重ねながらではありますが、AIを前提にした働き方を柔軟に取り入れ、自分自身のデザイン力をアップデートし続けたいと考えています。
2019年入社 サービスデザイナー
三浦 寛大
グッドパッチのAI活用に対するスタンスは大きく2つあると思っています。「デザインプロセスにおける質とスピードの両立」の観点と「顧客のサービス設計におけるAIを組み込んだプロダクトの体験設計」の観点です。
前者では、人とAIの役割をテクノロジーの進化の流れを見極めつつ、既存のプロセスに囚われないプロセス設計を意識しています。後者では、ユーザーがAIに不信感や不安を抱かず自然に受け入れられる体験を大切にしています。
私は社内ナレッジをCursorなどを用いて横断的に参照し、品質向上に活用しています。併せて、UX組織としてはAI活用のナレッジシェアやAIツールの相互理解を深める場を作っています。
2025年入社 フィールドセールス
関本 武晃
グッドパッチは、社内ブログや過去事例資料などのこれまで溜めてきたナレッジをうまく活用して、加速度的に使えるツールが生まれていっている印象で、AI活用に積極的だと感じています。
セールスのチームにおいても、商談フェーズごとに発生するリサーチや与件の整理などをサポートするAIツールが使われていて、僕自身が社歴が浅いこともあり、とても重宝しています。
AI活用による省力化・効率化によって結果的に、本質的な課題の深掘りや、最適な提案を組み立てるといった、人対人の時間に集中することができています。